「水没して電源が落ちてしまった!」「画面に異常が出た!」そんなとき、どう対処すればよいのでしょうか?電源ボタンを何度も押してみたり、スマホを振ってみたり……これらの方法では、iPhoneを復活させることはできません。それどころか、自己流の方法を試すことでかえって事態を悪化させることにもなりかねないでしょう。慌てずに正しい応急処置をすれば、水没したiPhoneが復活する確率を高められます。ここでは、iPhoneが水没したときの対処方法をご紹介します。
水没直後の応急処置が重要
iPhoneが水没してしまったら、まずは電源をオフにしてください。電源を入れたまま放置してしまうと、内部まで水が入ってしまっていた場合に、中の基板が水に触れてショートしてしまうことがあります。場合によってはデータが消えてしまうこともあるため、ご注意ください。
電源を切ったら、カバーやアクセサリー類をすべて外しましょう。カバーをつけたままでいると、そこに溜まった水分が故障の原因になることもあります。すべての装備品を外したら、乾いたタオルでiPhone本体の水分を十分拭き取ってください。
さらにはSIMカードも抜き取り、こちらも水分を拭き取りましょう。早く乾かしたいからといってドライヤーを使ったり、iPhoneを振ったりすると故障の原因になりますので厳禁です。また、この状態で充電もしてはいけません。
水分を拭き取ったiPhoneは、ティッシュで包んだあとに乾燥剤と一緒に密封容器へ入れてください。この応急処置をするかしないかで、復活の確率が大きく変わります。
市販の復活ツールを使った直し方
上記の応急処置のほかに、市販のリペアキットを使う方法もあります。一般的なリペアキットには、特殊な液体が付属しています。この液体に水没したiPhoneを浸すことで、復活させる仕組みです。
一般的な復活ツールの使い方は、まず密閉袋に付属の液体を入れ、そこに電源を落としたiPhoneを7分間ほど浸します。その後、密閉袋からiPhoneを取り出し、24時間ほど乾燥させると、応急処置が完了となります。
そもそもiPhoneが水没して故障するのは、水に含まれたミネラル成分が原因だといわれています。復活ツールの液体には、このミネラル成分を除去する働きがあるため、浸すことで復活できるのです。可能であれば、水没してしまったiPhoneを、復活ツールで応急処置しましょう。
データバックアップは水没マークを確認してから
iPhoneが水没し、ショートや腐食が起きると、データのバックアップができなくなってしまいます。バックアップができるかどうか、まずは水没したときの状況を確認してみましょう。
まず、iPhoneが水没すると、「液体浸入インジケータ」と呼ばれる部分(通称「水没マーク」)の色が白から赤に変わります。液体浸入インジケータは、「iPhone3G/3GS」「iPhone4・/4S」ではイヤホンジャックの穴の奥と充電差込口の奥にあります。見えづらいためライトなどで照らして、赤くなっているかどうかを確認してみてください。
また、iPhone5以降の機種は、電源の下にあるSIMトレイの奥に水没マークがあります。このトレイの小さな穴へ、購入時に付属していたピン(なければクリップでも可)を差し込み、トレイを引き出してください。引き出した奥に液体侵入インジケータがありますので、ここが赤くなっているかどうかを確認してみましょう。
水没iPhone(アイフォン)の修理方法と手順
iPhoneを修理できる場所は、Apple正規店またはスマホ修理専門店となります。ただし、水没は保証対象外であるため、Apple正規店でも有償での修理となります。
Appleストアで修理するとき、AppleCare+に加入していれば2回までは全機種共通で7,800~11,800円(税別)の修理費用で済みます。AppleCare+fに加入していなければ、iPhone6/6sでは33,800円(税別)、iPhone 6s Plus/ 6 Plusでは36,800円(税別)の修理費用がかかります。また、修理には事前予約が必要です。
それに対してスマホ修理専門店では、特殊な薬品を使ってサビなどを洗浄する水没クリーニングを行います。バッテリーやドックコネクタに異常が見つかれば、その交換を行います。症状にもよりますが、最短で即日の修理が可能です。また、修理費用は4,980~19,800円でリーズナブルといえます。
もしも水没したiPhoneが応急処置で復活したとしても、できるだけ早めに専門店へ持ち込むことをおすすめします。一度は復活できても、まだ内部に水分が侵入している可能性が考えられます。その水分がやがて故障の原因につながるおそれもありますから、プロの目できちんと調べてもらうと安心です。スピーディに、そしてリーズナブルに修理を希望するなら、ぜひスマホ修理専門店をご活用ください。修理専門店を上手に利用することが、結果として大切なiPhoneを守ることにつながるはずです。