iPhoneをはじめとするスマートフォンは、最新の技術が導入され続けることによって、年々進化を遂げています。しかし、バッテリーの進化にはまだ限界があり、劣化してしまうことは避けられません。一般的に2年間ほど使用するとバッテリーは劣化し、フルに充電しても使用できる時間が短くなってしまいます。
このようにバッテリーが劣化すれば、当然ながらいずれは交換が必要になります。とはいえ、iPhoneのバッテリーは本体に内蔵されていますから、自分で交換するのは難しいとお考えの方も多いのではないでしょうか?この記事では、iPhoneのバッテリー交換を自分で行う方法についてご紹介します。
iPhoneのバッテリーを自分で交換するのに必要な工具は?
iPhoneをはじめとするApple製品のほとんどは、ユーザーが自分で分解したり修理・改造を行ったりできないように設計されています。iPhoneのバッテリーは本体に内蔵されていますから、交換するためには分解しなければなりません。その際に必要となる工具をご紹介します。
・iPhone専用星形ドライバー、精密ドライバー
iPhoneを分解する上で欠かせないのが星形の特殊ドライバーです。iPhone外装のネジを外すのに必要となり、ネット通販などで簡単に購入することができます。また、内部のバッテリーを取り外す際には精密ドライバーも必要です。
・ヘラ
バッテリーはテープによって固定されているため、これを剥がすためのヘラも必須です。
・吸盤
フロントパネルの取り外しには吸盤が必要です。手で引き上げやすい形状のものを選ぶようにしましょう。
バッテリーを購入するポイント|値段はいくらくらい?
iPhoneのバッテリー交換をするときには、工具だけでなく交換用のバッテリーそのものが必要です。残念ながら、iPhoneのバッテリーはAppleから公式に販売されていません。しかし、最近はネット通販などでiPhone用のバッテリーを簡単に購入できるようになっています。
バッテリーを選ぶ際、同じモデルに対応したバッテリーでもさまざまな種類のものがあり、どれを選べばいいのかわからないという方も多いはず。中には品質が低いものもあり、十分に充電できなかったり、すぐに劣化してしまったりすることもあります。できるだけ信頼できる品質の商品を選ぶようにしましょう。
参考にしておきたいのは、電気用品安全法に適合した「PSE表記」がついているかどうかです。モデルによって価格が異なりますが、安いものであれば2,000円程度から購入できます。
バッテリー交換前に必ずiPhoneのデータのバックアップ
iPhoneなどのスマートフォンは、今や毎日の生活に欠かすことのできない存在となっています。そのため、どんな方がお使いの端末にも、重要なデータが入っているはずです。
基本的に、電源とかかわるバッテリーとデータを保存するストレージは、まったく別のパーツです。そのため、バッテリーを交換したからといってデータが失われてしまうわけではありません。しかし、iPhoneのバッテリー交換では、精密機械の内部を開く過程で何らかの理由からデータが失われてしまう可能性もあります。バッテリー交換を行う前には必ずデータのバックアップを取るようにしましょう。
iPhoneはSDカードなどの外部メディアを使用することができませんが、iCloudやiTunesを使用することによって、必要なデータを簡単にバックアップできます。普段から定期的にバックアップを取る習慣をつけておくと、より安心してiPhoneを使用できるでしょう。
バッテリー交換の手順
バッテリー交換の手順を簡単にご紹介します。
まずは、星形ドライバーで本体底部にあるネジを取り外します。モデルによっては少し奥まったところにありますが、それほど作業しにくいわけではありません。ネジを取り外したら、吸盤を使ってフロントパネルを開きます。上部は本体とコネクタによって繋がっていますから、底部から慎重に持ち上げるようにしましょう。
フロントパネルを持ち上げると、すぐにバッテリーが見えます。その右上にバッテリーと本体を繋いでいるコードがありますから、精密ドライバーを使ってプレートとコードのコネクタを取り外します。バッテリーそのものはテープによって固定されていますが、上部からはみ出しているテープの一部をヘラなどで引き抜くと、簡単に取り外せます。
最後に新しいバッテリーをセットし、iPhoneを分解したのと反対の手順でディスプレイを閉じれば、交換作業は完了です。
iPhoneのバッテリーは本体に内蔵されているため、自分で交換するのは難しいと感じられるかもしれません。しかし、専用の工具などを用意できれば、ご自宅でも交換作業ができます。しかし、iPhoneの内部は精密な構造となっていますから、ほんの少しのミスが故障に繋がる可能性が高いといえます。さらに、こういった修理の失敗は保証の対象外であり、リスクは決して低いとはいえません。
最近はAppleStoreのほかにも、格安でそして短時間でバッテリー交換を行える修理専門店があります。修理に自信のない方はプロのいる専門店に持ち込むのがおすすめです。より確実にiPhoneのバッテリー交換をしたいときは、ぜひスマホ修理専門店にお任せください。